ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

フリーランスに最低報酬を設定すると、何が起こるか?

フリーランスに最低報酬をというお話、これはフリーランスを中心に「そんなもんはいらん」という声が強い。確かに雇用されないで仕事をすると、最低報酬なんてないから毎月収入が入ってくるとは限らない。私もフリーで仕事をして法人化した3ヶ月は一切収入がなかったし、今もたまに収入がない月もある。

安定していないし心がモヤモヤしてしまう時もあるけれども、だからといって最低報酬を入れてほしいとは思わない。入れてしまうとメリットよりもデメリットの方が大きくなるだろう。

ホームページ作成、なぜ価格が違うの?

例えばホームページを作成する際、どの企業に依頼をするからで価格が全く変わってくる。弊社でもコンペに参加した時、かなり金額が違うと言われたことがある。150万くらいで見積を出したが、他の企業は100万円を切る金額だったのだ。

もし最低報酬を決めてしまったら、それを上回るような金額を取りにくくなる。なんせお国が決めた金額を上回ると説明したところで通じなくなる可能性が高い。最低報酬を決めることで、その最低報酬に張り付きやすくなってしまう。

また価格を決めることが難しくなる。例えば同じチラシでも全国レベルの折込チラシと地域のポスティング用のチラシでは価格が違うだろう。他にもターゲットが年収の高い人と年収の低い人では全く商品・サービス価格が違うし、広告費も違ってくる。結果、価格を決めることが難しいのだ。

もし最低報酬を決めるとなれば、低い金額の方が使われることになるだろう。東京のラグジュアリーな方々向けのチラシは制作費が高くかかる可能性があるが、市区町村の小さなコミュニティで作られるチラシは制作費が低い可能性が高い。それこそ5000円や10000円くらいが制作費(印刷別)ではないか?

価格を決められない仕事が増え、多様化している

よく解雇規制緩和を唱えている人たちで「仕事に値段をつける」ということを唱える人が多い。例えばマクドナルドやコンビニの仕事は全国一律で値段をつけやすい。そこに地域のプレミアムが載るわけで、地方のコンビニバイトよりも東京のコンビニバイトの時給が高いのは地域プレミアムが上乗せされているだけだ。最近は人手不足によるプレミアムも少し乗っているが。

しかしフリーランスの仕事や雇用される人でも役職が高い方々の仕事は価格を一律で決めることができない。同じ部長としての仕事も大企業の部長と中小企業の部長では違うし、大企業でも業種によっては違う。さらに業績が良い時か悪い時かでもやることが違う。地域によっても違う。同じ価格などありえないのだ。

だからこそ「仕事に値段をつける」時にはそれぞれの仕事の値段を当事者同士で決定する。企業側と労働者側が交渉し、両者が同意すれば価格が決まる。それが給与となるわけだ。フリーランスも同じで価格を一律に決めることが難しい仕事が増えている。特にIT系やクリエイティブ系など、一律に決めることは不可能だ

最低報酬を決めることが難しい、反対だという声が大きいの当然のことだ。だってそんなもの決められないのだから。無理に決めようとすれば、必ず歪が出てくるだろう。

フリーランス社会保障は公平な制度を

最低報酬を決めることは私も反対ではあるが、逆に充実させてほしいと思うのは社会保障だ。雇用保険社会保険、厚生年金についてはフリーランス非正規社員と正社員では雲泥の差がある。同じ仕事をしていたとしてもサラリーマンだけが守られるというのは不公平だ。

本来ならこういった年金・社会保障と言うのは企業側に責任を負わせるのではなく、個人個人に課せられるものだ。正社員だから、パートだから、フリーランスだからと言って年金の金額が変わるのは明らかに不公平だし、国民保険が変わるのも不公平だ。最低限の保証は働き方にかかわらず行ってほしい。

また雇用保険ももう少し適用範囲を広めてほしい。雇用も大事だが、フリーランスで働いている人間にも研修や健康管理などが必要だ。そこに使えるようにもしてほしい。もちろん雇用保険料は払う。

フリーランスは不安定だが、最低報酬を決められたいとは思っていない。逆に社会保障については誰だろうが必要なものなのだから最低限を平等・公平にしてほしいものだ。

東京が強いのは「仕事・経済」地方移住をすすめるなら本気になり逆張りを

地方から人が出ていく、という話。で、地方に戻ってきてもらうために「地方の素晴らしさが知られていないから、その素晴らしさを知ってもらう努力をすればいいんだ!」と努力しているのだそう。

田端さんの意見に100%同意ではないが、やはりPRをなんとかしたらいいというものでもないと思う。そもそもなぜ地方から人が出ていき、都市部に集まるのか?の意味を知る必要がある。

老若男女問わず都市・郊外に住むメリットは大きい

先ずなぜ人は都市部に集まるか?だが、結局のところは便利が良いからだ。それ以上でもそれ以下でもないし、都市部の魅力・メリットというのは便利だからだ。しかもそれは若者だけじゃなく、老若男女にとっても便利なのだ。

最も大きい理由は仕事だろう。これは今に始まったことではなく、昔からだ。北海道・東北から東京へ、西日本からは大阪へ多くの若者が仕事を求めてやって来た。そして若者たちは「金のたまご」と呼ばれ、学歴など関係なく重宝されたのだ。仕事があるところに若い人は寄ってくる、これは時代が変わっても同じだろう。

高齢者にとっては都市のど真ん中よりも郊外くらいがちょうどいい。郊外のいいところは医療・介護施設が整っているところだ。病院もしっかりあるし、アクセスも良い。若者も多いので、介護施設も多くある。地方には介護施設も少ないし、病院も少ない。場合によっては必要な治療が受けられないことがある。

結果として地方よりも都市部もしくは郊外のほうが圧倒的に便利が良いのだ。誰にとっても便利が良いのだ。

地方が変われば人口減少は止まる?

じゃあ田端さんの言うようrに地方が一生懸命頑張って自分たちが変われば人口減少が止まるか?移住してくる人が増えてくるか?というと、あまり期待できないだろう。そもそも日本は人口減少社会になっており、なにもしなくても人口は減っていくのだ。

下記のグラフは都道府県別の人口増減グラフだが、東京とその郊外である埼玉・千葉・神奈川に人が集まっている。もしくは愛知や福岡などの地方都市の人口が増えている。逆に秋田・青森・高知などの地方は人口減少している。

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なので地方で何か頑張ったとしても、そもそも減少していくのは避けられない。

ただし、減少の度合いを遅くするであるとか、若い人たちを呼び戻すということは努力次第では可能になるだろう。その際に大事なことは自分たちの持っている資産を活かすこともそうだし、さらに自分たちが変わる努力をしなければならないだろう。

一つの答えが沖縄で、これは完全に沖縄という自然をたくさん持っている地域だからこそできることだ。観光資源をフル活用し、住みたいと思わせることに成功している。何者にも代えがたい自然を持っているということ、それをPRするという方法はいくつかの地方にも使えるだろう。

移住者を増やすために地方はどうすべきか?

ただ、それができない地方はどうするのか?それこそ田端さんが言うように変わらなければならない。どう変わるのか?それは都市との差別化を行うしかない。例えば下記の福井県高浜町では結婚して移住してもらうという施策を取っている。結婚したい願望の強い女性をターゲットにしているともとれる。

pinto-takahama.jp

他にも鹿児島のトカラ列島というところでは、島を必死になってPRした。村人・村役場は過疎になり、島がやっていけなくなるという危機感を持ち、力を入れて移住を促進した。もちろん住民もみんな優しく、移住してきた人たちもうまく馴染んでくれたことも大きいだろう。

まさにこの事例は田端さんが言う「変わる」ということをしっかりと実行したから成功した事例と言えるだろう。

courrier.jp

仕事・経済以外の魅力を生み、若者を引きつける

地方が若者の移住を狙い、人口を増やすために必要なことは仕事や経済以外の魅力を生み出すことだ。仕事や経済の魅力は東京や大阪に勝てるわけがない。都市部の最も強い武器は仕事であり、高い給与だ。そこと真正面から戦って勝てる可能性は0%だ。

だからこそ上記の事例のように、若者の多様になったライフスタイルに寄り添うように、新しい価値観を提供していかなければならない。端的に言えば東京の真逆を行き、そこに付加価値を乗せてアピールする必要がある。いわゆる逆張り。例えば待機児童ゼロもそうだし、仕事はオフィス仕事じゃなくて第一次産業だ。全体で見れば魅力に見えないかも知れないが、切り口次第では魅力になる。

あとは田端さんが言うように本気になることだろう。トカラ列島の事例は本気で役所が移住を進めた結果であり、本気で変わったからこそできたことだと思う。本当に移住を進めたいなら、気持ちもそれだけ大事ということは間違いないだろう。

別に東京のように何十万人・何百万人集める必要はないのだから、100人単位で魅力を感じてもらえるようにすれば、きっと地方も輝くはずだ。

結局、エンジニアの収入にアメリカと日本で格差がある理由は?

はてブやらTwitterやらで多くの人がシェアしてくれたおかげもあり、PVが1万以上になった。1記事でそんなにPVが増えたのは、この個人ブログだと初めてじゃないかな。本当はマンガのまとめとかの方を読んでもらった方が嬉しかったりするんだけど(笑)

t-matsumoto.hatenablog.com

で、幾つか書いたけれども私の中での仮説は間違っていた可能性が高い。私個人としては「日本はSE・PGと言った現場作業がメイン、アメリカはPMやコンサルタントなどプロジェクト設計などの上流がメイン。だから収入に差が出る」と思っていた。

しかしいろいろな資料などを読むと、単純なプログラマーシステムエンジニアでも日本よりも高い収入を得ていることがわかった。なので違う職種で比べてるから年収に差があるのでは?という私の考えは正しいとはいえない。

ではどういった理由が考えられるだろうか?幾つか仮説を考えてみた。

仮説1:プロジェクトの規模が違う

一つ目がプロジェクトの規模だ。当たり前の話ではあるが、給料を支払うためにはお金が必要だ。ITサービスを提供して、売上を上げる。売上の大きさによって給料もできることも変わってくる。

例えば月間500万円の売上で10人の従業員がいれば、一人あたりの売上は50万円となる。IT系は仕入れがないので人件費が60~70%ほどかかると考えて、一人あたりの給与は30万円強となる。

この売上の規模がアメリカの場合は圧倒的に大きく、それが給与に反映している可能性が高い。例えばGoogleの売上高は2017年4~6月期で260億1000万ドルとなっている。3ヶ月でコレだけの金額を稼ぐので、4倍するとだいたい1000億ドル超、日本円に換算すれば10兆円以上の金額を稼ぐ巨大企業があるのだ。

www.itmedia.co.jp

一方の日本のIT業界はというと、6兆4178億円と言う規模だ。アメリカだとGoogle一社が稼ぎ出す金額の半分くらいが日本のIT業界の規模になっている。アメリカと同じだけの給料を出せとエンジニアが言ったところで、この規模感の違いを考えれば無理なことがわかるだろう。

gyokai-search.com

ちなみに私は英語が苦手なのではっきりしなかったが、下記のリンクの中に「北米は2018年に150兆円のIT系支出を行う予測」という話が出てきている。150兆円と言うと日本のIT業界規模の20倍以上だ。それだけの金がアメリカのIT系には流れている。

www.comptia.org

仮説2:職種は同じでも仕事内容が違う

2つ目の仮説は職種は同じであっても行っている仕事内容が違うのではないか?というものだ。プログラマーと一口に言っても、単に仕様書通りにプログラミングをしているのか、上流工程にも参加しながらプログラミングをしているのか、一人で完成までこなしているのか、それは資料ではわからない。

単純なコーディングであれば、オフショアでアメリカからインドに流れることも多いため、単なるコーディング作業だけをプログラマーシステムエンジニアが行っているとも思えない。それ以上の付加価値を提供している可能性が高い。

プロジェクトマネージャーの補助的な役割をしていたり、自分はSEだけれどもPMもやるというような人も多くいるのではなかろうか。下記、リクナビに乗っていたファーウェイの新卒求人だが、この内容を見る限りでは一般的なSEなどよりも高いレベル・付加価値が求められているように思える。

job.rikunabi.com

仮説3:雇用環境が違う

最後の一つは大前さんも語っていた、日本の終身雇用とアメリカの成果主義との違いについてだ。日本は終身雇用なので、どんなに実力のある人でも報酬は低めに設定され、年数を重ねていけばその低めの報酬を補うように給料が上がっていく。大してアメリカは仕事に値段がついていて、その仕事を行う人の属性は問わない。

もちろん仕事のレベルが高いものは属性は問わないまでも、修士卒のレベルが必要だったりする。ここで言う属性と言うのは性別や国籍、年齢などのことだ。それ以外の実力や業務上のコミュニケーションができれば、問題なく仕事は任されるだろう。

もう一つご指摘を受けたのがSIerの下請構造についてだ。人材を常駐派遣する場合、たくさんの中抜きが発生する。例えば私の知人のところは月額100万円を超える金額で派遣するが、実際に本人に渡す金額は70万円かそれ以下くらいになる。このIT業界の多重請負構造が年収を下げている可能性も高い。

労働者は個別最適を目指すべき

「アメリカ・中国へ行って働くのが最も収入が高くなる」というと「そんな元も子もない事言うな」と指摘を受けたが、我々が考えるべきは全体最適ではない。いかに自分が納得する仕事・報酬を得るか、個別最適こそ目指すべき方向だ。これは誰がなんと言おうが絶対的に正しい。

「日本のエンジニア環境を~」とか「エンジニアの底上げを~」なんて言うのを考えるべきではない。考えるのであれば、政治家になったり自分で事業を立ち上げればいい。一エンジニアとして生きていくのであれば、自分自身の個別最適を目指さなければならないだろう。

仮説を3つ並べたが、どれが正しいかはわからない。正しいかどうかは分からないが真実があるとすれば、日本のIT系人材の報酬が上がる可能性は低い。高い報酬がほしければ中国・アメリカへ行くべき、ということだ。

日本のエンジニアの給料が低い理由はSE・PGが多いから

president.jp

日本のエンジニアは給与が低い。世界的にエンジニアの給与は上がっているが、その流れから日本で働くエンジニアは隔絶されているわけだ。最近ようやくファーウェイやサムスンなどの海外企業がエンジニア採用に高い給与を出すようになった。

まぁほぼ大前さんが書いているとおりではあるのだが、エンジニアの給料が上がらない理由は一つではない。経済産業省の「IT人材に関する各国比較調査 結果報告書http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/27FY/ITjinzai_global.pdf)」を参考にして、理由を紐解いてみたい。

その1:日本の組織における問題

まず一つ目の理由は日本の組織における問題だ。下記のグラフを見ていただけるとわかるが、各国の年代別平均年収を比較したものだ。日本では見事なまでに右肩上がりの年収になっていることがわかる。アメリカやインドなど、大前さんが例で出している国は30代が高く、年齢を重ねると逆に低くなっている。中国も幅は小さいが似たような傾向にある。

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さらに下記は学歴別の平均年収で、日本も緩やかではあるが学歴が高いほうが収入が高い。しかしアメリカや韓国、インドネシアなどは学歴が高いほど収入が高くなっている。特にアメリカは顕著に学歴と年収が結びついているし、韓国・インドネシアも博士課程の収入は日本以上になっている。

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大前さんが言う高収入のエンジニアと言うのはいわゆる大学院卒、博士課程を修了している人材ということだろう。日本の場合は博士課程まで進んでも、さほど収入は上がらない。そのため魅力的に思われていないようで、日本で働くエンジニアは学位取得に関心がない。

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年功序列なので専門学校・大学卒でもそれなりの収入を得られる。
⇒更に学位を取得しても収入はさほど上がらないので、博士課程などが少ない
⇒そのため先進的・高いレベルのエンジニアが生まれない

というように、日本の年功序列型賃金がレベルの高くないエンジニアを多く生む、負のスパイラルを産んでいるのではないだろうか

その2:「でもしかエンジニア」がたくさん存在する?

「でもしか先生」という言葉を聞いたことがあるだろうか?高度経済成長の時代、教師が不足していたこともあり、特にやりたいことがなかったり、特別な技能を持たない人が多く教師という職に流れ込んできたのだ。「先生にでもなるか」「先生にしかなれない」などと言われていた。

でもしか先生 - Wikipedia

どうも最近ではエンジニアもそのような傾向があるようだ。「でもしかエンジニア」とでも呼んだほうが良いだろうか

下記のグラフは「この仕事は人気があると思いますか?という質問」だが、よく当てはまると答えた割合が日本は圧倒的に低い。アメリカでも8割がよく当てはまる・どちらかと言えば当てはまるを選んでいるのに、日本の場合は4割以下だ。

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これについての理由としては下記にグラフが参考になる。日本はITの仕事が人気がある・つきたい人が多いという質問に「当てはまる」と答えた人が最も少ない。また実際に働いているエンジニアに「絶対に就職したいと思っていた」と答えた割合も最も少ない。まさに「でもしかエンジニア」だ。

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さらに下記のグラフをご覧いただければ、仕事の充実感・やりがいが他国と比べて非常に低いことがわかる。さらに給与や報酬も日本と韓国の二国が満足していると答えている割合が少なく、満足していない割合が高い。

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最後に労働時間も見てみると「労働時間」についても満足していない割合は高く、「仕事の成果に対する評価」についても不満を持っている労働者が多い事がわかる。

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最初から望んでなったわけではないIT系の仕事なので、他の国に比べて満足感が低く、不満が多く見られるが日本のエンジニアなのだ。そのような状況で「よし、頑張って勉強しよう!」であるとか「頑張ってより良いエンジニアになろう!」などと思う人が多いとは到底思えない。

ちなみに下記は大学・専門学校でどういった内容を専攻していたかを表したモノだが、日本は圧倒的に情報工学系が少ない。社会科学や人文科学から就職したエンジニアも多く、専門性と仕事の結びつきが弱いと言えるだろう。

その3:エンジニアの定義が全く違う

おそらくこの3つ目が日本とアメリカ・インドなどの高収入エンジニアとの違いだと思うが、エンジニアについての定義や指している範囲が全然違うのだ

下記のグラフを見ていただければわかるが、日本のエンジニアというのは主として「SE・プログラマー」を指している。しかしアメリカ・インドの高収入エンジニアが存在する国では「プロジェクトマネージャー」と答えた割合が最も高い。他にも「コンサルタント」や「IT技術スペシャリスト」と答えた割合が日本よりも高いのだ。

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最初に紹介した記事では大前さんは下記の通り語っている。

国内に安住するエンジニアにも問題がある。日本の企業に就職して、下働きから始まってコーディング(プログラムを書くこと)経験ばかり延々積み上げた結果、40代になってもマネジメントができないエンジニアが多い。それでは給料は上がらないし、コーディングをやる人材なんてフィリピン辺りにごまんといるから、そのうち取って代わられる。エンジニアとして稼ぎたいなら海外に雄飛するべきなのだが、世界で活躍するには語学がパーフェクトでなければならない。

そう、つまり日本のシステムエンジニアプログラマーの年収と、アメリカ・インドで活躍するプロジェクトマネージャー・コンサルタントと収入を比較しているのだ。日本でももちろんプロジェクトマネージャーやコンサルタントになることもできるが、上記のグラフの通り、その数は圧倒的に少ない。

日本もプロジェクトマネージャーやコンサルタントなど、技術者を使う側の人間が増えてくればエンジニアの収入は上がってくるだろう。エンジニアと呼ぶべきかどうかという問題はあるが、高収入エンジニアはコードを書くことを専門としないと推察できる

日本のエンジニアが向かう道は2つある

以上のとおりだが、今後日本のエンジニアが向かう道は2つに分かれている。一つは大前さんが言うように「エンジニアを使う側」になることだ。アメリカ・インドのようにプロジェクトを回す側・コードを書かない側に回るという道だ。

もう一つは現在のコードを書く側を維持し続けるという方法だ。SE・PGでコードを書く側にずっといるという選択肢も日本型雇用の中では悪くはない。ただ、アメリカやインドの高収入エンジニアのようにはなれないので、それなりの収入でやっていくことになるだろう。

どちらの道に進むのが好ましいのだろうか、個々人が考えるべき時期なのかもしれない。年収が高い道に進むことが正しいと私は別に思わない。収入を追い求めてもいいし、コーディング・プログラミングを追求してもいいだろう。ただ、年収を上げるならコーディングから離れた部分を追求しなければならないというだけの話だ

(補足1)

「規模別で年収が大きく違うよね」という言及を見かけたので、規模別のグラフを下記に貼り付けておく。規模別の年収は確かに各国違って、大企業のほうが多く収入をもらっている。と言っても日本の企業の場合、規模が大きくなっても平均年収は1.5倍と言ったところで、そもそも全体の収入が低めに設定されている。

グラフを見て驚くのは全体の平均で言えば中国のほうが高いところだろうか。どのみち日本企業にいたら、プロジェクトマネージャーをやろうがコンサルタントをしようが、年収はそこまで上がらないということもよくわかる。

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(補足2)

「日本は確かにPMになると収入は上がるけど、アメリカだとPMだからといって必ずしも収入あがらないよ」という指摘を受けた。確かにPMだから高いという統計は使っている資料にはなかった。おそらくこれは私の仮定が間違っているのだろう。

ただ、アメリカも「コーディング以外の仕事をしているほうが収入が大きい」というのは事実だと思う。補足1で用いたグラフではアメリカの場合、経営者・役員クラスになればなるほどIT人材の収入は上がる(日本は部長くらいから何故か下がる)。上位の役職でコーディングをガリガリしているとは考えにくい。

なのでPMが多いからという私の仮説は間違っている可能性が高いが、大前さんが言うコーディングから離れたほうが収入が上がりやすいと言うのはその通りだと思う。

(補足3)

「結論結局なんなの?」という指摘もあったので、結論として給与を上げるならどうすべきか?ということを結論としておこうと思う。

  1. アメリカもしくは中国に行く
  2. 大学院へ行き、博士課程を終了する
  3. 役員・経営者まで出世する

これが最も給与が上がる可能性が高い道だろう。ちなみにSE・プログラマーとしても中国・アメリカの平均給与は高いので、まず1番目のアメリカ・中国に行くというのだけでも、収入はアップするだろう。もちろん医療費が高い、家賃が高いなどもあるので、経済的に豊かかどうかは定かではないが。

日本にいつづけるのであれば、年功序列なので年を取るのを待つのが最も良いだろう

(追記)

続きを書きました。

t-matsumoto.hatenablog.com

 

痴漢の原因の多くは満員電車によるものとしか考えられない

finalventさんが下記のブログを書かれていた。

「お前は安全圏から発言するな」について: 極東ブログ

で、そこでどういう意味で言っているのか、主題ではないけれども下記のようなことが書かれていた。

個別的な問題でいえば、原理的に、痴漢という側面での女性専用車両の意義の問題と満員電車の問題は分離できると思う。というか、分離しなければ、痴漢という側面での女性専用車両の意義は思考できないと私は思う(満員電車がなくても日本の痴漢犯罪の質は変わらないだろう)、が、まあ、そもそもこの時点で通じない人はいる。 

満員電車と痴漢問題があたかも関係がないように読めるように書かれている。実際はおそらく満員電車と女性専用車両は別で考えるべきであり、痴漢する人はそのまま痴漢するということなのかもしれない。

とは言え私個人の考えとしてはやはり満員電車は痴漢を促進するものだと思う。

イギリス・フランスなどでも痴漢は発生している

日本だけのもののように思われている痴漢だが、実際には世界各国で痴漢というのは発生している。

例えば下記のハフィントンポスト記事には1910年から、フランスで痴漢が行われていたということが書かれている。

www.huffingtonpost.jp

またもう一つ、ロンドンにも満員電車があり、痴漢が行われているということがダイヤモンドに書かれている。

toyokeizai.net

別に日本だけではなく、世界的に痴漢というのがある。が、共通していることはイギリスはロンドン、フランスはパリと首都圏で起こっているということだ。つまり人口が多く、多くの人が電車を使うときに痴漢は起こりやすいということだろう

女性専用車両がない地域も当然ある

もう一つ、女性専用車両の方から考えてみよう。女性専用車両は当然のことではあるが女性が痴漢に合う可能性を減らす、女性を守るために導入されたものである。ウィキペディアがあったので下記を参考にしてほしい。

日本の女性専用車両 - Wikipedia

で、コレを参考に見てみると女性専用車両がない地域も存在する。東北地方、甲信越地方北陸地方、中国・四国地方、沖縄地方では女性専用車両が検討されたところはあったとしても、現在導入されていない。日本の三大都市である東京・大阪・名古屋にはもちろん導入されている。

つまり導入されている地域からみても、明らかに都市部=満員電車が発生する地域に導入されているのだ。私がよく乗る大阪市営地下鉄の場合、一番混雑する御堂筋線、そして利用者も多い谷町線には女性専用車両が導入されている。他の路線、今里筋線だとか堺筋線だとか、そういうところには導入されていない。

利用者数が多いことと痴漢発生件数は大きく関係していると見るのが自然だろう。

時間帯でみても、ラッシュ中は狙われやすい

もう一つ警視庁がまとめているサイトがあるので、下記を参考にしてもらいたい。こちらを見てもらえればわかるように、明らかに利用者の多いところに集中している。朝のラッシュ時、帰りの時間、終電の3つで発生件数が高い。

こんな時間、場所がねらわれる 警視庁

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ここから見ても、やはり利用者数が多いこと・満員電車と痴漢というのは大きな関係があると言える。

満員電車がなくなっても性犯罪はなくならない

ただしここで気をつけておきたいのは満員電車が解消したからと言って、痴漢をはじめとする性犯罪がすべてなくなるというわけではないということだ。おそらくfinalventさんもこのことを言ってるのではないか?と思う。違ったら申し訳ない。

痴漢は人数が多いところ、ラッシュ・満員電車が起こるところで起きやすいのは間違いない。しかしだからといって満員でなければ起こらないのか?というとそうではない。例えば下記の事件のように、40人しか乗客がいない中でも性犯罪は発生している。

matome.naver.jp

海外でも下記のように露出狂が電車内で発生したりするそうだ。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

こういうことはどうしようもない。満員電車だろうが空いていようが、起こるものは起こるのだ。こればかりはどうしようもない。もちろん防犯カメラをつけても起こるものは起こるので防ぎようがないだろう。

ただ、こういった極端な例ではなく、痴漢であれば満員電車を少なくすれば必ず減少させることはできるだろう。満員電車なんて男だって誰も得しないのだから、さっさと解消する方向に動いてほしいものだ。