ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

イノベーションは顧客の声から起こらない

マクドナルドが苦情受付のためのアプリを開発するというニュースが流れた。そもそも苦情をいうためだけのアプリって誰が使うんだろう?と思うが、どうして公式アプリの方の機能として入れようとしないのかはよくわからない。


マックが苦情受け付けアプリ…信頼回復のため (読売新聞) - Yahoo!ニュース

しかし残念ながら業績をあげるためにはこういう苦情を聞いたところで対して効果はない。そういった顧客の声にイノベーションはないからだ。ただ、業務の改善という点では期待はできるだろう。例えば掃除ができていないとか笑顔がないとか片付けが遅いとか、そういう身近な苦情が出て来やすいだろうから、その改善にはつながる。

ただし新しい商品であるとか価値の創造にはおそらくつながらない。たいていうまくいっている飲食店というのは別にお客さんの声を聞いて作っているわけではなく、「こういうのはどうだ?」と価値観の提案をしているところが多い。

例えば立ち食いフレンチや立ち食いステーキが人気らしいが、こういったものは別にお客さんに意見を聞いて「そうか、多くの顧客が立ち食いでのフレンチ・ステーキを求めていたのか!」と気づくわけではない。むしろそういうものがあってもいいんじゃないかというひらめきとアイデアを具現化し、提案しているわけだ。顧客にはこういったひらめきとアイデアを具現化して提案出来る人はそうそういない。

だから苦情を受け付けて信頼回復というが、そういう問題じゃないのだ。もちろん鶏肉問題などもあったし、異物混入もあったから信用がなくなっているのは当然だ。しかしそれ以上にマクドナルドの方針自体が迷走しているので、顧客としては利用するときに迷ってしまいがちだ。特に今まで低価格路線でうまくいっていたのに、急に方針転換して顧客は迷っている。

今必要なことは顧客の声を聞くことではないだろう。顧客の声を聞いたところで「ああ、マクドナルドは誠実な会社だ」と思って再び買いに行こうと考える人がどれだけいるだろうか。それよりもマクドナルドが提供できる価値・コンセプトを先に示してほしいと思う。

私個人としてはやはりマクドナルドは庶民の味方として存在してほしいと思う。中学生・高校生が気軽に食べられる、そんな安っぽさが良かったように思うのだがもうそういう時代ではなくなったのだろうか。とりあえずどんな苦情が集まるのかは少し興味がある。