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ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

自己啓発は結局全部自分を追い詰める

自己啓発的なセミナーに触れることがあった。個人的に昔から自己啓発は好きじゃなくて、自分が変われるなんてそもそも思っていない人間なので、聞くことはなかった。ただ、何年も聞いたことがなかった自己啓発の主張だが、久しぶりに聞いてみたら楽な商売だなと感じる。

なぜか、それは自己啓発はすべて自分に問題があるという前提で進められるからだ。「今、うまく行っていないのは自分のせい」「お金がないのは自分のせい」「痩せられないのは自分のせい」などなどだ。いわゆる成功という言葉にまとめられているが、自己研鑚が足りないから現状にとどまっていると言うわけだ。

この主張には2つ疑問がある。一つはそもそも目標を決めてそこから逆算し、毎日行うことを決めようというが、それをしたところで人は変わるのか?ということ。もう一つが全て自分が変わればすべてが変わるのか?ということだ。

まず人は変わるかという点では、私は人は変わらないと思っている。根本的な部分というのは変わらないが、モチベーションが上がっている時にはやるし、気分がいい時にはやるというような感じだ。しかし気分が乗らないとやらない、そういうモチベーションによって左右される事はあると思う。

しかし根本的な部分は変わらないだろう。いわゆる自己啓発の本を作った人の人生を聞いたが、コミュニケーションが出来ない自分を変えようと思い自己啓発をたくさん受けたようだ。そして海外の自己啓発の本をまとめて出版して大金持ちになったが結局その人は、自分は変われず人里離れたところで住んでいるらしい。

こういう話を聞いたし、かつ自分も人も変わったという人をほぼ見ないので、変わることはないと思っている。そしてもうひとつの自分が変わればすべてが変わるという考え方も全く賛成できない。それは恵まれた人の戯れ言でしか無い。

例えば生まれた場所が中国の農村部だったら自分が変わればすべてが変わるのだろうか。農村部の戸籍が都市部の戸籍になるのだろうか?また、ソマリランドに生まれたら、自分が変わればすべてが上手く行くのだろうか?

極端な意見かも知れないが、結局こういう全体があれば「無理だ」と思うものだ。しかし日本だとできるとおもうのは前提条件があるからだ。しかも自分が変わるだけですべてがハッピーになれるような前提条件が揃っていないといけない。そうなると自己啓発で自分が変わればうまくいく人などほとんどいないといえる。

 

以上の自己啓発の話を聞いていて思ったことだが、もう一つ「こんなんでいいのか」と思うこともあった。それはコンサルティングや研修だが、結局全て自分が悪いという前提なので、お客さんが悪いと言うことを延々やっていればいいだけなので楽なコンサルティングだなと思う。

例えば顧客自身が悪いという前提でいれば、顧客にすべて責任があるので顧客の意識が変わらずうまくいかなくても顧客のせいであり、コンサルタントに責任はないという前提がある。こういう考え方でコンサルティングができれば楽だろう。顧客と一緒に苦しむ必要もないし、すべて顧客が変わらないからという「答え」が先にあるからだ。

しかし実際にはこういった自己啓発的なコンサルティングを日本で何十万人に行っていたとしても、全く日本の経済は上向いていないし、相変わらず中小企業は景気が悪く、働いている人の賃金も上向かない。結局自己啓発というものが全く役に立っていないという証左なのではないだろうか。

 

個人的に全く興味が無い自己啓発だが、好きな人は好きにやればいいだろうと思う。ただ自分が悪いというこの理論は全く賛成できない。その理論を自分の親や親友にも言えるのだろうか。なんだか「あなたが悪いから成功しない」と親や親友にいう人がいるとしたら、それはカルト宗教の一種のように見えてしまうだろう。

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