ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

スキルのある人材が不足しているその理由

中小企業ではスキルのある人材が不足している。まぁ当たり前なのだが、大手にたくさんのスキルある人材がいるか?というとそうでもなかったりする。大手も以外にアウトソーシングが多く、システマチックにルール化されたものを利用しているだけで、特に中身を知らなくても、新人でも出来るようになっていたりする場合も多い。

こういうスキルのある人材が不足している事実として、いくつか理由はあると思うのだが、この状況が続くのは良くないという前提で話を進める。

まずこういう人材が不足しているのは、そういう経験ができない人が増えているというのが一つだ。スキルやキャリアを積んでいくには現場を経験する以外に方法はないと思う。よくちょっと無理をして出来るようなレベルの仕事のほうが、能力がストレッチすると言われるがそれはそうだと思う。フリーランスになっても少しきつい仕事のほうがやりがいがあるし、いろいろなことを覚える。同じことの繰り返しだけだと、稼げても自分が伸びている感じはしない。

こういう現場が減ってきているのかなとおもう。特に若い人にそういった現場を体験させるところは少ないだろう。商社にいた頃は結構いろいろなことをさせてくれたし、あれは経験になった。しかし商社のようにいろんなことを任せてくれて、自分で好きなようにできるのは珍しい。後はリクルート位のもので、若い人に人気の公務員や銀行などでは、ちょっと周りと違うことはやりにくいのではないだろうか。それでは若い人たちの芽は伸びない。

もう一つ、キャリアを伸ばしてどうするの?という疑問があるんではなかろうか。キャリアを積み重ねてスキルを伸ばしていくことでその先に何があるのだろうか。どんどん報酬が増える、知名度が上がる、信頼が上がるなどはあるだろうが、それだけでは魅力として足りないと思う。それにそもそもそういうものにあまり価値を感じない人も少なく無いだろう。そこそこできればそれでいいというように。

実際仕事の楽しさというものを知れば、なかなかチャレンジングな仕事はワクワクドキドキしていいものだと思うのだが、そういったものを経験していないと現状維持でもいいかとなってしまいがちだ。つまりスキルアップした先のビジョンを今の日本では見づらいのではないかと思う。

個人的にNPO支援などをしているし、企業コンサルティングをしているとスキルのある人材が欲しいなと思うのだが、それ以上に感じるのがスキルを伸ばしていこうという考えを持っている人が以外に少ない事実だ。コンサルタントとしては売上アップなどを実現する上で従業員スキル等を挙げることは必須になるが、従業員の立場からすれば、そんなことはどうでもいいわけだ。今仕事ができてるし、それ以上の必要もないのだから。

他にもネット上でよく聞くはなしとしては仕事ができるようになると、どんどん先に仕事を終わらせてしまうので、また新しい仕事が降ってきてしまい、給料は同じなのに仕事量が増えてしまうということもあるようだ。これではスキルを上げればあげるほど、自分だけが多忙になって責任を背負わされるだけになるので、結局明るい展望とはいえないだろう。

スキルのある人材が不足しているなと感じるのは私だけじゃないと思う。その原因の一つにチャレンジングな体験・経験出来る現場が不足していること、そしてスキルを付けた先の明るいビジョンが示せていない事があるのではなかろうか。