ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

子どもの移植手術を日本で推進していく運動ってないの?

最近知り合いが2,3人Facebookでシェアしてたんだけれども、俺個人としてはすごく違和感のあることなので、ここで書いておこうと思う。別に「子どもの移植手術反対!」とか「こんなん詐欺だろwwww」とかはさらさら思っていない。助かる命はあるに越したことはない。

kayo-chan.com

こういった子どもの移植手術でアメリカに渡って手術をするという事例は幾つもあった。成功している事例もあるだろうが、重要な事はそこから一歩も前に進んでいないということだ。つまりこの移植手術を海外で受けさせるということを何十年も前から行ってき他にもかかわらず、日本で移植手術が出来るようになっていないということだ

なぜ日本で移植手術が出来るようにならないのだろうか?そもそもこういった移植手術を海外で受ける用にアテンドしているところが積極的に「日本でも15歳以下の子どもの移植手術を法律で認めてくれ!」と叫んでアピールし、ロビー活動に勤しんでいるという話を聞かない。もしかしたらやっているのかもしれないが、NPO・市民活動方面に接している私でも聞かないのだ。

なんとなくこういった海外での移植手術で思うのは、想像力の欠如だ。移植手術を行うということは、移植するための臓器が必要だ。例えばこのかよちゃんの場合は1歳ということだが、1歳のかよちゃんに移植するために同じような1歳の子どもの心臓が必要ということでもある。そしてその心臓を誰かから取らなければならない。

多くは脳死などで亡くなった子どもの臓器なのだろうが、どこかの赤ちゃんの心臓が体を切られて取り出されるわけだ。当然その赤ちゃんにも親や祖父母がいるわけで、兄弟姉妹もいるかもしれない。そんな生身の人間から生身の心臓が取り出されて移植される、という点をもうちょっと真剣に考えたほうがいいのではないだろうか。

どうしても海外のことなので想像しにくいのはわかるが、海外だろうが日本だろうがそこには生身の1歳の赤ちゃんがいて、その赤ちゃんの体内から心臓を取り出して移植するのだ。移植自体は問題ないがそれを例えば自分の子どもでやられたらどう思うか?知り合いの子どもがされたらどう思うか?まで考えている人がどれほどいるのだろうか。

もし本当に助かる確率を上げたいなら、日本でも15歳以下の移植を法的に認めるべきだろう。しかしその時に必ず日本国内に体を来られて臓器を取り出される赤ちゃんが出てくるわけだ。そういったことを倫理的に認めづらい、世論の賛成が得られにくい、何か問題があるからそこを禁止しているわけだろう。それを認めようとする動きが少ないのはなぜなのだろうか。

私としては子どもの移植手術自体、別に反対ではない。しかし子どもの命がそれで助かるなら、積極的に行っていくべきだろう。ただ、その際には臓器を提供してくれる同じ赤ん坊や子供がいるということ、そしてその臓器を移植されて生きるという業・カルマのようなものを背負う覚悟が必要だと思う。

おそらくそういった業・カルマを背負う事ができないから、日本の子どもの移植に関する法律を変えよう!という動きは少ないのではないか?と思うのだ。裏返して言えば海外の子どもやその家族のことなんて知ったこっちゃないという意識がどこかにあるんじゃないだろうか?だからあまりこういった動きには賛成できないのだ。

業・カルマを背負ってでも命を救いたい、そういう覚悟のある団体が主張をしてきて私は初めて賛成出来るような気がする。

<追記>

2010年5月には15歳未満でも臓器移植は可能になっているようだ。脳死判定された場合に家族の承諾があれば移植可能とのこと。ただ、6歳以下の場合はかなり厳格な要件が課せられるとのこと。

今、日本臓器移植ネットワークの資料によると15歳未満の症例は50もないようだ。1年で10件も移植ができないという点を踏まえて、今回は海外に渡航するということなのだろう。