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ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

レインボーアイコンとアイスバケツチャレンジが一緒なわけない

 乙武さんがアイスバケツチャレンジとレインボーアイコンの議論の構造は全く同じ、という発言をしていた。確かに似ているところはあるし、議論としてはだいたい「こんなんで広まるのか?」とか「広め方が良くない」という話がメインになっている。だから一緒、と思われるかも知れないがそれは議論の方向性として一緒なだけで、社会的なインパクトは全く違う。

アイスバケツチャレンジはALS、いわゆる筋萎縮性側索硬化症という病気の啓発と寄付のために行ったものだ。やり方は氷水をかぶって次の人に回すというもので、テレビやYouTubeで芸能人もたくさん参加したくらい盛り上がった。これは一般の、ノリがいい人たちを巻き込むという点では非常に良い方法だった。

ただ、じゃあ彼らが今も何かALSのためにやっているか?というとやっていない。ALSのためだろうがなんだろうが、とりあえず盛り上がれて社会のためになるからいい、という理由でやっていたわけだ。だから全く継続性がないため私は批判をしていた。社会起業家を応援しているのも継続性があるからで、私は社会問題を解決するためには継続することを重視している。

一方のレインボーアイコンはアメリカで同性婚が認められたために、それを祝う形でFacebookなどが簡単に加工できるようにサービスをしていた。そして多くの人がフェイスブックの誘いで行っていたのだが、これの意味をわかっていない人はやっていない。特に芸能人は一切やっていないし、一般のノリが良いアイスバケツチャレンジを積極的にやっていた層はやっていない。

逆に私が参加しているボランティア・プロボノなど、社会貢献に意識が高い人たちが行っていた。つまりレインボーアイコンとアイスバケツチャレンジは全く広まり方も違うし、広まっているターゲットも違うのだ。日本ではまだまだ同性婚が盛り上がっているわけではないし、そもそもレインボーカラーが多様な性の象徴ということを知っている人も少ないだろう。

アイスバケツチャレンジは別だ。ALSだろうがなんだろうが、それを知っていようが知っていまいが、仲間内のノリで行えるゲームだ。だからゲームをやっているだけで、やっていた人たちは社会貢献なんてどうでもいいのだ。だから今、ALSの支援の輪はあの頃から広まってはいない。逆にレインボーアイコンは最高裁判所の判決が出ているので、アメリカの文化として推進されていくだろう。そして西側諸国にその影響は多少なりとも波及されていくのだ。

 

私はレインボーアイコンをやらなかったが、今回の件をアイスバケツチャレンジと同じと考えてしまうことは間違いの元だ。全く同じではなく、今後同性婚については理解が広まっていくだろうが、アイスバケツチャレンジのALSについては理解が進まないのではないだろうか。