ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

発達障害の方々に必要なのは残業ではなく「合理的配慮」

ADHDの人は残業がなくなると仕事がなくなる、大変だ!みたいなエントリーが上がっていた。

menhera.jp

ネットでは当たり前のように使われるADHD発達障害という言葉だがなかなか世間的な認知度と言うのは高くない。まだまだ知られていないし、職場ではそういった発達障害を持つ人に対してどのように業務任せたらいいのかなどがわからない会社が多いだろう。

習ってもいないことなので当然であるが、上記のエントリーのように発達障害の方にすべて自主的に任せてはいけない。それこそこうやって無理やり残業してでも仕事を終わらせようとムリをさせることになる。これは労働者にとっても管理者にとっても会社にとってもよくない。

今日本の職場で発達障害の方々が働くために必要なのは「合理的配慮」というものだ。

健常者同士でも行われている合理的配慮

合理的配慮というのはまぁ名前はたいそうなものになっているが、その人の特性を知りましょうと言ったような内容だ。例えば過集中してしまいがちな人に対しては、90分で1度必ず休憩を取るようなルール作りをするなどだ。

上記のブログでやる気にムラがあるとなれば、そのやる気にムラがある中でもできるような配慮が望まれる。例えば時給は低くして歩合制を上に乗っけるとか、働く時間を午後から夜にするとか、やり方は様々ある。合理的配慮がされている職場は障害を持つ人にも健常者にも働きやすい。

実はこの配慮という面で見れば、障害のない健常者同士でも行われている。例えばA課長はPowerPointよりもエクセルが好きだから、ということでエクセルで資料を作ることがないだろうか?また、紙ベースで日報を出力したほうが好きな上司にはメールではなく紙で報告するなどだ。

このように「この人はこういう人だからな」という前提の上で、その人に行動を合わせていることはよくあることだ。これを発達障害の方にも適用すればいいだけだ。さほど難しい話ではない。

残業を多くするとこだわりを持つ人は大変

残業がなくなるとADHDの人が大変というが、他にも発達障害の方はいて、サービス残業を認めてしまうと、他の発達障害の人たちが困る事になってしまうだろう。

例えば自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)の方には社会性の欠如という特徴がある。社会性、つまり社会的な常識というのが理解できないと言うものだ。葬式では大きな声で喋られないとか幸福な話はしないという常識がわからない、などだ。

こういった社会性が欠如している人は残業はダメという常識がない可能性がある。その場合には好き放題使用者が残業をさせることができたりもする。逆に残業が当たり前なら自分だけ帰ってしまい、周りからハブられるということも考えられるだろう。

もう一つ、自閉症スペクトラムの方の特徴としてこだわりが強いと言うものがある。一般的にはそれはもういいだろうという部分にもこだわるのだ。例えば掃除でもやり方が決まっていればその通りしなければダメだと思ったり、お弁当のひじきを1本1本数えて同じ数を入れようとするなどの特性がある。

これも濃淡があるのだが、もしこだわりが強い人であれば自分の仕事が終わるまでずっと残業するだろう。場合によっては泊まり込みをしてまでやるかもしれない。帰っても持ち帰り残業をするかもしれないので、そのあたりのフォローも必要だ。

サービス残業は障害者も健常者も幸せにしない

まぁ上記の説明をしなくてもわかるとは思うけど、サービス残業なんて誰も幸せにしないんだよね。だから「障害者だから」っていうのではなく、その状況でも働ける会社を探した方がいいと思う。もっと大きな視点で言えば、社会はこういった方々も包摂して活躍できるような環境を整備しないとあかんよね。

環境整備の前にまずは発達障害を知り、発達障害を理解してもらうことが大事かもしれないなぁ…道のりは遠い。