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ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

育休・産休の理解がない社員・上司をどうやって説得するか

agora-web.jp

アゴラでキャリアと子育ての話を書いたんだけど、最初に紹介している産休を連続して取得することに対して、イライラしている増田に対するアンサーでもあったんだよね。

とは言えさすがにこれはアゴラ用にかなり高尚な文章に変えてしまった。実際はこういうイライラしたり、産休・育休がない人や職場の方が日本は多いはず。で、どうやってそういう人たちに理解してもらうか?が課題なわけだけど、正直どうしていいかわからないって感じですわ。

子育てを女性がしなければ誰がする?

アゴラの方にも書いているように、今の育休制度というのは裏返して言えば「女性は子育てのために家の中に入って下さい」という制度でもある。なので、女性が育休を取って家の中にいてくれるからこそ、子どもを育てることができるという状況だ。

さて、ここですべての情勢が子育てを外に任せて仕事をするとした場合、誰が子育てをするのだろうか?

男性がするか?と言われると、育休取得率2%の国だ。子育てのために1年育休を取得して、キャリアを棒に振ってまで子育てしますという男性がどのくらいいるだろうか。ほとんどいないだろう。

ではベビーシッターや保育園に預けるか?というと、日本ではベビーシッターは認知が低いし、使おうという流れにない。必然的に保育園になるが、待機児童問題で全員は入ることが出来ない。毎年100万人もの赤ちゃんが生まれているわけで、その全員が保育園に入れることなどない。

結果、女性がある程度キャリアを捨ててでも子育てをしないと、赤ちゃんが死んでしまうという状況なわけだ。これは別に日本だけじゃなくて、フランスもドイツも同じだ。細かくはアゴラに書いている通りで、どの国も子育てをアウトソーシングできずに女性がになっているわけだ。

子どもや子育ては後回しと考える人が多い?

とまぁ、こういう女性が育てないといけないという状況があり、それに甘えているのは日本だけでなく他の先進国も同じだ。もしかするとフランスですら待機児童がいるわけだから、これはもう数千万人の人口を持つ先進国になると、子育てをアウトソーシングするのが難しいのかもしれない。

さて、この産休を連続して取ることに対してイライラしている増田の気持ちを考えてみたい。おそらくだが、下記のような理由からイライラしているのではなかろうか。

  • 俺は働いているのに産休・育休をとって手当をもらうなんて卑怯だ
  • また休暇を取った人の補填をして教育をする必要があり、面倒だ
  • これだけ休暇を取っている人と給料がさほど変わらないのはおかしい

こんな感じではないだろうか。

産休・育休の手当については理解促進しかない

一番上の自分の境遇と相手を比較してずるい・卑怯だと思うのは、もうどうしようもない。唯一できることと言えば「子どもは国の宝。みんなで大事に育てないといけない」と理解を促進するしかないだろう。

いつだって隣の芝生は青く見えるものなのだから。

日本の働き方を変えないと人事・管理職は良い顔をしない

二つ目の職場に休暇を取った人の代わりに補填するという話だが、これは働き方や労働法制の問題が大きい。育休・産休で休んでいる人が帰ってくるまでの間だけ働くとしたら、大体1年くらいの期間労働になる。

この1年だけの期間労働を認めるだろうか。おそらく、労働組合は短期雇用は悪としてバッシングするだろうし、そもそも短期雇用にあまり人は来ない状況だ。短期よりも長期で働きたいと思うのが当たり前だろう。

となると、短期雇用での雇用が当たり前になり、かつ十分なくらいの報酬を払えるようになり、かつその短期雇用の職場を渡り歩いてキャリアアップすることができる、というような働き方を認める必要がある。

そうすれば人事や管理職も簡単に短期雇用を派遣や非正規で雇うルートができ、面倒ではなくなるはずだ。

日本の人事制度だと休暇取得者は評価できない

最後の人事評価については日本の年齢給・職能給と言うものが邪魔をしている。年齢給は年齢に対して支払われる給料で、職能給は長く働いている人に対して仕事に対する能力が蓄積されてきているという前提で払われている。

この年齢給と職能給はそもそも長期休暇を前提としていない給与体系だ。年齢給なんてまさにそうで、24歳の時から3年間産休・育休で休んだとして27歳になったら、ずっと働いていた人と同じように給料が上がるなんておかしい・ずるいと思うのが普通だ。

職能給も同じでずっと働き続けているから能力が上がってきていると考えるわけで、3年長期休暇をとった人は職能が上がるどころか、職場から離れているので落ちている可能性のほうが高い。

海外の場合は職務給で、与えられた仕事を行った場合にその仕事に基づいて給与を支払うとなっている。なので産休・育休から戻ってきても、仕事の内容で給与を決める事ができるので、他の人と横並びに昇給させなくてすむのだ。

産休・育休を前提とした人事に変えなければならない

結局、増田がイライラするのもおそらく日本の人事制度の問題が大きいように思う。戦後から作られてきているこの人事制度は男性の労働を前提としているし、育休や産休なんて後から付け足して作られたものだ。だからまったく働き方・人事が合っていないのだ。

そう考えると日本の子育てについても、やっぱり安倍さんが言うように働き方改革から初めないといけないんだなぁと思う。まずはこの職能給から職務給へ変えるということをしないと、育休後の復帰もしにくいし、育休社員の補填もやりにくいだろう。

と、城さんがこれを言い出したのが2006年くらいで10年以上経過して何も変わっていない。多分、俺が死ぬころも変わっていないんだろうなぁ…