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ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

現実が先にあって、憲法・法律が後にある

 はてブホッテントリになってる上記ツイート、何をそんなにわーわー言うことがあるんやろう?と思うけど、田端さんの言うことは特に間違っていない。前後のやり取りを見てもらえればわかるが、思考実験としてこのような発言をされている。

個人的には田端さんよりの考え方なので、この考え方を一言で言えば「現実が先、憲法が後」という考え方だ。逆に言えば田端さんとやり取りをしている人は憲法が先、現実が後」と考えている。

ジンバブエソマリア日本国憲法を持っていったら?

せっかくなのでここでも思考実験をしてみよう。日本国憲法は素晴らしいとよく言われているけれども、これをジンバブエソマリアにそのまま持っていくとしよう。ジンバブエソマリア憲法日本国憲法と全く同じものになったとする。

さて、この憲法は守られるだろうか?たぶん、この憲法が守られると予想できる人はほとんどいないだろう。ジンバブエハイパーインフレになるほど経済的に貧しい国だし、ソマリアも貧しさのあまり海賊行為を行うほどだ。そういう国が「憲法9条があるから~」とか「憲法25条の生存権が~」と言って、国民が守るだろうか?

つまり憲法(法律も当然含む)というのは現実と乖離していると守られない。憲法があるから戦争をしないのでもないし、憲法があるから生存権が守られるわけではない。憲法そのものには力はないのだ。

憲法・法律・条例・約束が守られるのが社会の大前提

しかしではまったく憲法は意味が無いのか?というとそうではない。そもそも憲法の制定される過程を振り返れば、日本は別としてアメリカやイギリスなどはそれなりの手続きを経て、みんなが同意して作られている。つまりみんなで憲法・法律を守ろうと約束した上でこの社会は作られている。

なので憲法を守ろうとしない行為というのは約束違反であり、社会崩壊の第一歩に成りかねない。だから憲法9条に違反している自衛隊は問題であり、早く憲法を現実と整合性を合わせないといけない。でなければ、憲法の他の条文も守られない可能性が出て来るだろう。

憲法だけでなく、法律も条例も、そして我々個人が行う約束ですらも社会を構成する大前提であって、それらが守られないのであれば、社会は成り立たない。

たぶん、現状の捉え方が違うことが原因

とまぁ憲法についてはド素人なので、これが憲法学会でスタンダードな考え方なのかどうかは知らない。でも憲法の正当性や守られるべき理由を担保するものは、みんなの合意・約束以外にないと思う。

さて、上記の田端さんは金の話をメインにしている。それに対して相手の方は反論をしているのだが、この議論が噛み合っていない最大の理由は現実社会をどう捉えるか?がまったく違っているのだと思う。

おそらくだが相手方の方は金がまだ日本に結構ある、というような前提で話しているだろう。もしかしたら金のことは度返ししているのかもしれない。しかし田端さんは金があまりないと現実を捉えている。だから金がなければ憲法の約束が守られないと考えているのではなかろうか。

私は田端さんに賛成だ。日本は1000兆円を超える国債を抱えていて、ハイパーインフレ財政破綻の危険をはらんでいる。そんな状況で健康で文化的な最低限度の生活を誰にでも保証すると言うのは口約束になりかねない。実際、水際作戦で行政は出費を押さえている。

なので金がなければこの憲法の実行さえも保証されないと言うのはありうる話だ。状況によって憲法を変えていかなければいけないというのは、北朝鮮や中国の動きに合わせて日本も自衛隊集団的自衛権についてちゃんと憲法で規定しなければいけないと考えるのと同じだ。

日本はどこまで憲法を守れるか

戦後からもう70年経って、状況も70年前とはだいぶ違っている。人々の考え方も全然変わってきているし、そんな中で大昔に作られた日本国憲法がどのくらい現実と整合性のあるものなのだろうか。

すでに自衛隊や25条の生存権など、一部日本では守られなくなってきているわけで、それらをどう現実に合わせ、どこまで国民の利益になる憲法を制定できるだろうか。