ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

【感想文】あなたの人生を歩むのはあなたしかいない

城繁幸さんがブログで書評「医者の稼ぎ方」として紹介していて、面白そうだな-と思ったのだ買った。読んでみてやっぱり面白かったし、これは医者だけじゃなくてあなたのキャリアを考える上ですごく大事なことが書かれている。

フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方 (光文社新書)

フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方 (光文社新書)

 

 一言で言ってしまえば、できる人はお金をたくさんもらって、できない人は淘汰されていくという、いわゆるよくある市場原理に雇用を任せようというものだ。この考え方自体は新しくはないが、ぜひ押さえておいたほうがいいと思うのがQOMLという考え方ではなかろうか

雇用制度改革とあなたの人生は直接は関係しない

まずこの本では医者の現在を取り巻く状況、そしてフリーランスで働く著者やその周りの人たちの話が出てくる。医局制度がなくなったことや教授がさほど重みのあるポジションでもなくなったなど、時代が動いている。そしてそこにフリーランスで働く医師が出てきたという。

麻酔科医は特にフリーランスが多いらしく、公立病院の半数以上がフリーランス麻酔科を利用しているらしい。

さてここがポイントなのだが、この医者の研修医制度が改革されたことや今後も雇用や働き方が変わるという流れと、医者個人の人生は直接は関係しないということだ。もちろん需給の問題もあるから全く関係ないわけではない。間接的には関係している。

しかし医師個人の人生を決めるのはその医者個人でしかない。昔はそうも言えなかったかもしれないが、今はある程度自分のキャリアを自分で形成することができる。自分がどういうキャリアを歩むかを決めるのは自分でしかない

新研修医制度は自発性が求められている

それが如実に現れているのが新研修医制度だ。昔のように雑用・下働きをさせられて、寝る暇もない、給与も安いという状況ではなくなったようだ。月額20~30万円をもらい、2年間様々な診療科を周って自分にあった科を見つけるのだそうだ。そこではパワハラなどもなくなり、17時に帰る事もできるそうだ。

今までは無理矢理にでも働かせて医者としてのキャリアをつける事ができたかもしれない。しかし今は無理矢理働かせる事はできないから、どうしても場数・経験が足りなくなる。

この時に自分でどう動くか?を決める自発性が求められる。「もっとスキルを磨いてキャリアを積みたい」と思い、自ら様々なアルバイト先でスキルを磨くという選択肢もあるだろう。「健康診断だけできりゃいいや」と思い、スキルやキャリアはそこそこに、今を楽しむというのもいいだろう。

昔はこれが選べなかったようだ。医者は厳しい研修医の時代を経て、医局で出世するしかなかったようだ。しかし今は自由になった。自由になった分自分で選択しなければならない時代になったのではないだろうか。まさにQOMLを第一に考えるというわけだ。

雇用制度も大事だが、あなたの人生の方がもっと大事

医者の雇用環境が変わったという話ではあるが、別にこれは医者だけの話ではない。サラリーマンでも非正規でも、はたまた他の業種のフリーランスでも同じだ。

本書では医師の雇用制度や医療制度についての提言も載っている。もちろんこういった制度改革も大事なことだ。しかしもっと大事なのはどういう制度に変わろうとも、あなたの人生を豊かにするということ、こちらのほうが大事なのだ

解雇規制がうんぬん、氷河期でうんぬん、上司がうんぬん、言いたいことはあるだろう。言えばいいし、そして制度改革が必要だと叫んでもいい。しかしそれ以上にやらなければいけないのは、制度がどうであろうと、環境がどうであろうと、時代がどうであろうと、自分自身の人生を豊かにすることなのだ。

どうしても働き方改革の話になると、解雇規制だとか残業規制が話題になるが、そういうことは正直どうでもいいのだ。そんな制度があろうがなかろうが、あなたの働き方を決めるのはあなた自身なのだから。