ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

CASHは貧テックであり日本のペイデイローンを目指すのか

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ここ数日、CASHというiPhoneアプリサービスが話題だ。品物の種類を選び、写真を撮影したら、数秒で査定してくれて、そのお金を入金してくれるというサービスだ。そして撮影した商品をCASHの指定するところへ郵送するというものだ。

質屋アプリだとかソーシャルレンディングサービスだとか、はたまた貸金業だとか様々な呼ばれ方をしていて非常に曖昧な立ち位置のサービスであることは間違いない。規制の網をくぐって作るサービスは多いから、新しいポジションを作ることを狙っているのかもしれない。

誰が使うか?を考えると、少なくとも私は対象外

さてではこのCASHは一体誰が使うものだろうか?

CASH側の考え方は下記のインタビューに詳しく書かれているが、堀江さんが「1年間アルバイトをしてお金をためてMacを買うより、借金をしてすぐに購入してデザインの勉強をした方がいい」とアドバイスしたことが大きなきっかけのようだ。

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なるほど、この考え方は一理あると思う。そして上記記事には下記のようなことも書かれている。

日本の消費者金融はおおよそ平均貸付単価が50万円なのだそうだ。一方で今回のような数万円程度のレンジの少額金融は大手が手がけない。理由は単純、細かい与信情報をとって審査していたんではコストが合わないからだ。「メルカリの爆発で顕在化したお小遣いを稼ぎたいという、数千円から数万円の少額資金需要」(光本氏)をスマホ買取、与信抜きというアプローチで攻めた。

ここに明らかにターゲットとしている層がわかる。つまりCASH側がターゲットにしているのは数万円程度の金額を借りたいと思っている層だということだ

数万円を借りたいのはどういう層?

CASH側が考えているターゲットである数万円のお金を借りたいと思っている層と言うのはどういう人たちなのだろうか?すぐにお金がほしい人であることは間違いない。それだけ切羽詰まっている状況の人ということになる。

ただ、切羽詰まっている状況であったとしても、例えばプロミスやレイクなどは審査をして借り入れができるようになるまでに1時間もかからない。ネットでもできるし、無人契約機を使うことだってできる。レイクやプロミスだけでなく、中小零細の貸金業だってある(違法な闇金ではなく)。

またものを売るという点であればメルカリやヤフオクを使えばいいだろう。メルカリやヤフオクでは3日もあればお金は手に入る。まぁそれでは遅いということなのかもしれない。だから「今すぐにお金が必要!」な場合は、スピード感という点ではCASHを使うのかもしれない。

つまり「メルカリやヤフオクで売ってお金を手にするのは遅い」という切羽つまった人、かつ消費者金融や銀行系カードローンを何らかの理由で使えない・使わない人がターゲットということになる。

貧テックだが少額融資自体は世界でも当たり前

今すぐお金が欲しくて、かつ消費者金融や銀行系カードローンを使えない・使わない人となると、かなり貧困層であることは明白だ。だから貧テックというフィンテックのパロディ語は大変的を得ているように思う。

ただ、こういった少額融資は世界では当たり前のように行われている。ペイデイローンがまさにそれだ。ペイデイローンは給料を担保として、給料日前の2,3日だけお金が足りないという時に借りるというものだ。そして給料が入れば返済する。この時の金利は年利に直すとめちゃくちゃ高いが、数日なので金額自体は10ドルとか20ドルとかになるようだ。

ある種CASHはこのペイデイローンと質屋の間を取ったものなのかもしれない。当たり前だがこのペイデイローンは日本では違法だ。かつCASHは貸金業者としての登録もしていないわけで、二重に違法である可能性が高い。

現在、査定をストップさせているらしいが、このサービスうまく再開できるのだろうか。今後を注視していきたい。

最後に一つ言っておくが、このサービスは別に世界を変えるとか、ワクワクするとかそういうサービスだとかいう意識高い系の人が多いようだが、それは的外れな期待に終わりかねないだろう。