ナイスミドルになりたい

松本孝行が思っていること、考えたことなどを書きます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

【映画】サーミの血「自由を得るには時として捨てなければならないものがある」

映画『サーミの血』公式サイト

サーミ人という民族が北欧の方にいるらしい。今では少ない人数しかいなくなってしまったけれども、1930年台には劣った民族・人種であると差別されていたようだ。スウェーデンを舞台にしたこの映画では、サーミ人の女の子が自由を得るために民族・人種の伝統から抜け出そうとしている部分が描かれている。

自由を得た主人公の女性と、自由を選ばずに伝統的な民族の生き方を選んだその妹、対比が明確に示されていた。どちらの生き方が正しいかどうかではないが、一般的には自由に生きることは尊いと言えるだろう。しかしその自由に生きた主人公は妹の葬式のために、一時的に戻ってくるのだ。

自由を謳歌した裏にいる人に思いを馳せる

サーミ人は脳の機能が一般的なスウェーデン人よりも劣っている、臭い、汚らわしい、様々な差別の言葉が主人公に投げかけられる。その差別に憤りを感じながら、自分も自由を謳歌したいと考え、サーミ人の学校から抜け出す。

その行動は悪いことでもなく、自由を得られるのは素晴らしいことだ。しかしその裏側には自由を謳歌せずに伝統や民族の掟と言った者を守った人たちもいる。それが主人公の妹だ。ハッキリとそういったシーンがあるわけではないが、伝統的な生活を妹が継いで守ってきたのだろうと推測できる。

妹だって別に自由を得るために民族の伝統から抜け出すことだってできたはずだ。性格的にできないということはあるかもしれないが、それでも無理ではなかった。しかしそれを選ばなかった。そして伝統を守った。この彼女の行動は自由を選んだ主人公と同じくらい尊いものだと思うのだ。

自由を謳歌することができる現代、その自由は多くの先人たちの努力によって作られてきたものだ。この自由はしっかり守っていかなければならないし、自由を後世に残すために不自由を強いられた人たちに思いを馳せなければならないのではなかろうか。

サーミ人への差別の映画って言うだけじゃない、非常に興味深い映画だった。しかし最近ミニシアターよく見に行ってるなぁ(笑)