ナイスミドルになりたい~松本孝行のブログ~

教育とか雇用とかの社会問題、後は趣味のマンガを中心にしたテーマで書いてます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

サイレントマジョリティは選挙で思いを晴らす

gendai.ismedia.jp

ドイツで排気ガスがいかにキレイか?より排気ガスの空気中濃度を低くしたほうが良いのではないか?ということで、自動車会社が実験をしたそうだ。猿と人間を使った実験を行い、それに対して動物愛護団体をはじめとして反対の声を上げる人が多くいるそうだ。そしてその声に賛同するように、政治家も実験反対を表明する。

ドイツはどうしてもナチスの毒ガスによる大量殺人の過去があるために、神経質になっているのかもしれない。実際、この実験は別に車の中に閉じ込めて排気ガスを吸わせるというようなものではない。現在の空気中の排気ガス濃度で問題がない、それくらいクリーンだということをアピールするものだ。

賛成派が多い?いえいえ、少ないのです

こういうニュースがあると「ドイツでは環境に厳しい人たちの声が強いんだなー」ということを思うかもしれない。確かにこういった清廉潔白を求める人たちの声というのは大きいのだが、実際に人数は?というとさほど多いわけではないようだ。

いずれにしても、善玉の威力は強く、悪玉になれば、いまや社会的地位を失う危険がある。だから多くの人は、心の中では「何か違う」と思っていても何も言わず、選挙の一票で思いを晴らす。

緑の党の立派なモラルがどんどん政治に適用されていくわりには、緑の党自体の支持率がまるで伸びないのは、そのせいだ。代わりに伸びたのが、「ポピュリスト」で、「反民主主義者」で、「差別主義者」とされている悪玉AfD(ドイツのための選択肢)。

リベラル的な勢力が強いと思いきや、実は選挙を行うと保守派に票が流れるようだ。つまりノイジーマイノリティがデモなどで騒々しいが、実際に民主主義としてはそういった動きを「おかしい」と感じる人が選挙で行動しているということだ。

まさに立派な民主主義と言えよう。

現場はきれいごとでは済まない

president.jp

こちらはプレジデントオンラインだが、同じ方が書かれているコラムだ。上記コラムでは日本で言う「炊き出し」のようなことをしているボランティア団体を取り上げている。昨今の移民受け入れで多くの移民が炊き出しを求めるようになり、列に並ばない・子供を使って勝手に食べ物をとらせる・開始前にドアを突き破るなどの騒動が起こったそうだ。

結果的にこのボランティアに来ていたホームレスの方や低収入にあえぐドイツ人が怖がって来なくなってしまい、活動の目的が果たせなくなってしまった。その後、混乱を避けるために利用者はドイツ国籍に限るとしたのだが、なんと炊き出しの車に「ナチ野郎!」などという侮辱的な言葉が落書きされることになってしまった。

このことから政治家や有力者は「分け隔てしてはいけない」とボランティア側を非難するようになったようだが、「それはおかしい」という一般の声が増えてきて、炊き出しボランティアを養護するようになってきているそうだ。

こちらも最初に上げた話と同じで、政治家や目立つ人たちというのはキレイごとを言う。移民を区別してはいけない、そのとおりだ。しかしそういったキレイごとが言えるのは、現場で苦労をするボランティアや一般の人達がいるからなのだ。現場で実際に騒動に巻き込まれた人はそんな綺麗事を言ってられない。

我々は清廉潔白よりも現場の改善を望んでいる

結局、こういった目立つ「清廉潔白な主張」というのは選挙でひっくり返されるようだ。それはドイツだけではなく、アメリカでトランプ大統領が誕生したことも同じだし、日本で安倍政権が何があっても支持されることに似ている。人間は「清廉潔白」だけでは食っていけないし生きていけないのだ

確かに清廉潔白な主張・理想は必要かもしれない。しかし我々一般人にしてみれば、そのような清廉潔白な主張よりも、今日・明日のゴハンであり、家族や友だちと楽しく過ごす休暇であり、安心して眠れる住居・環境なのではなかろうか。

動物実験を反対するのもいいだろう。しかし動物実験と実験の被験者たちによって、安全でクリーンな乗り物が我々の生活を良くしてくれるであろうことを、我々は知っている。炊き出しのボランティアが怖い移民に囲まれて、どんなに苦労をしているか、我々は想像ができる。

私達一般人は理想が嫌いなわけじゃない。理想よりも現場が大事なのだ。1年後よりも来月が、明日よりも今日が大事なのだ。その気持に気づかなければ、選挙の一票がトランプ大統領に、ドイツではAfDに、日本では安倍首相に送られていくのだ。どの国も先進国は同じ病を抱えているようだ。リベラルという病を。

「リベラル」という病 奇怪すぎる日本型反知性主義

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