ナイスミドルになりたい~松本孝行のブログ~

教育とか雇用とかの社会問題、後は趣味のマンガを中心にしたテーマで書いてます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

世代間の問題と個人間の問題はまた別の問題

togetter.com

ネトウヨと呼ばれる方々、そして保守的な人たちに人気のある高須さんが炎上した。高須院長が若者に「甘ったれるな!私たちの時代は~」とツイートしたことがきっかけだった。正直この辺は保守・リベラル関係なく年齢が高い人、団塊世代以降の人は似た考え方をしているんだろう。

この問題は基本的に世代間格差の問題と個人の問題をごちゃごちゃにしているため、ややこしくなっている。

世代間問題では若者は割りを食っている

まず事実として世代間格差の問題はある。例えば受益と負担について、どの程度の格差があるかを見てみると、60歳以上の世代はプラスだが40代以下はマイナスだ。高齢の人たちが受益者であり、若者が負担者となっているのは紛れもない事実だ。

www.huffingtonpost.jp

もうこれだけを見ても、高齢者世帯と若者の間に大きな格差がある。そのため「私が若い頃は~」という話をしても若者は反発して当たり前だ。あなたの時代と今は違うんだ、と言われてしまうしその反論は至極全うだからだ。

世代内でも格差がある

さらに世代の中にも格差というのは存在する。高須院長の世代でも高須院長はかなりの所得を得ている。平均の数十倍を超えるだろう。一方でホームレスになってしまった人もいれば、施設に入って生活保護という人もいる。生活保護を受給している51%は65歳以上の世帯であるという報道もあるくらいだ。

mainichi.jp

生活保護をもらっている世帯の方々も、頑張ってきた人は多いだろう。しかし今は生活保護をもらう状況になっている。結果的にモーレツに若い頃働いたからといって、確実に高須院長のようになるということはない。

世代間格差もあれば、世代内格差もあるのだ。

世代の話なら間違い、個人の話なら正しい

今回の炎上は世代間での話と個人間での話をごっちゃにしているために、ややこしくなっている。高須院長は「甘ったれるな若者!」と特定の若い人ではなく、若者全体に対して語りかけている。つまり若者世代にもっとがむしゃらに働けと言っているのだ。そうすればいつかはリッチになれると。

これは若者世代全体に言ってしまうと反発されても無理はない。なぜなら上記で紹介したように、若い世代は高齢者を支えるための社会保障に多くのお金を取られている。高須院長は高齢者世代にくくられるわけで、受益が多い世代から負担が多い世代に説教されて気持ちがいい若者はいない。

逆に個人での話ならまったく高須院長の言うことが正しい。裕福になりたいならがむしゃらに努力をすべきだし、必死になるべきだ。必死で働かずに上からお金が降ってくるのを待つのは、意味がないことである。なので「裕福になりたいんです」という個人に対する説教なら正しいのだ。

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がむしゃらに働いて未来はあるのか

今回の始まりは「若者がお金を使わないのは使えるお金が少ないから。経済は停滞し、少ない給与から家賃や水光熱費、奨学金の返済、年金を支払って、どうやって車を買ったり旅行をしたりしろというのか?」という問題提起だ。若者は給与が少ないが、支払うものは多いという現実を表明した投書から発している。

であれば、この話はどちらかというと個人の話というよりも世代間の話だ。この投書をした彼も「お金を使いたい!お金が欲しい!もっと旅行も行きたいし車も欲しい!」という意見ではないだろう。素直に文意を読めば「我々若者は自由にできるお金が無いということを年齢の高い人達も知ってほしい」ということなんだと思う。裕福になりたいとも言ってはいない、理解してほしいがメインだ。

高須院長の言うことも最もではあるが、それは成り上がりたいという個人に対して言うには正しいだろう。ただ、今20代30代ががむしゃらに働いて、裕福になれるのか?という疑問もあるがむしゃらに働けば全員が豊かになれる時代だろうか?今日より明日が経済成長していた時代ではなく、経済停滞している時代である。

もちろんまったく働かない、サボるという話ではない。高須院長が経験したように働けば、今の高須院長のようになれる人がたくさん出てくる可能性もある。とは言え、少なくとも私を含めて多くの若者はそうなれるという希望を持てない状況だ。がむしゃらに努力した先に希望を持てない中でも、がむしゃらに働くべきなのだろうか?

私個人の答えとしては、お金がない中でも楽しむというのも一つの方法だと思う。下記ホリエモンが言うように自分のしたいことをお金があろうとなかろうと、やればいいというのが正しいとも思う。

r25.jp

もちろん大金持ちになりたいなら、大金持ちになるためにがむしゃらに働くこともいいだろう。それも一つの選択肢だ。

今回は高須院長が「がむしゃらに働け!」と言っているが、逆にがむしゃらに働いてきたけれども生活保護になっているという人の話も聞いてみたい。彼らは若者にどういう言葉を投げかけるのだろうか。