ナイスミドルになりたい~松本孝行のブログ~

教育とか雇用とかの社会問題、後は趣味のマンガを中心にしたテーマで書いてます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

裁量労働制で働いていた頃の思い出

その昔、私は裁量労働制で働いていたことがある。中小企業の営業だったが、やっているのは大きな店舗をぐるぐると回る、ルートセールスだった。売り場の整理と称して、自社の商品をできるだけ目立つ場所に置く、自社の商品がバックヤードに置かれていたら、前に出すと言うものだった。

そんなちまちました仕事だったが、私は裁量労働制でよかったと思ったこともなければ悪かったと思ったこともない。

裁量労働だけれど自由はなかった

裁量労働制になれば自由に仕事ができる!自由な時間に働ける!」という主張がよくある。例えば子育て・介護などを行うために時短で働くよりも、裁量労働制で働くことで給与を下げずに自分自身で工夫して仕事を行い、早く帰れるようになるというものだ。

実際私の働いた職場ではどうだったか?というとそんなことはなかった。朝は9時に来なければいけなかったし、そこで朝礼を行っていたから遅れてよいということはなかった。夜も18時まで、直行直帰はあったが月に1~2回程度で許可制だった。さらに祝日のある週の土曜日は出勤強制だった。

結局、裁量労働制と言われながらも、祝日のある週の土曜日は出勤しなければならなかったし、朝は9時に来なければならなかったし、近場の店舗を回ってるのであれば帰社しなければならなかった。自由なんてなかったのである。というか、新入社員に自由を与えたところで、仕事ができるわけないのだから裁量労働制はそもそもそぐわない。

ちなみに給与は手取りで15万を切るくらいだった。そこに住宅手当が半額出ていたから、まだ生活ができないと言うほどではなかったが、少ないなぁというイメージだった。ボーナスは出たが、8000円だった。成果によって変わることもなかった。

時給制・月給制だったら幸せだったか?

では私が働いていた中小企業で時給制もしくは月給制だったらどうだったか?おそらく、何も変わらなかっただろう。給料は相変わらず手取りで15万円程度だっただろうし、月給制で残業をしたところで残業代なんて出ることはなかっただろう。サービス残業をしていて、祝日のある週の土曜日に出勤したところで何も変わらなかったと思う。

この中小企業には数ヶ月しかいなかったが、その後に就職した商社では月給制で残業代はしっかりだしてくれた。自由度もある程度あって、自分で成果を出していたら直行直帰もやりやすかった。とは言え全社会議もあるし、何日も出社しないということはさすがにできなかったが、それでも裁量労働制で働いていたときより自由だった。

今はフリーランスで働いているわけだが、フリーが最も自由度は高い。もちろん報酬は不安定ではある。

というように裁量労働制でも働いたことがあるし、時給・月給でも働いたことがある私にとってみれば、裁量労働制が導入されようがされまいが、そんなことは大した問題じゃないと感じている。裁量労働制の拡大を働き方改革に関連する法案に盛り込まない決定は野党が仕事をしたと褒めている人が多いが、大した意味はない。

労働者はこの法案が通る前も後も、何も変わらずに働くのだ。裁量労働制の拡大が入っていてもいなくても。

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労働者が幸せになるたったひとつの方法

あるところは裁量労働制ではリモートワークでもOKで、成果を出せばボーナスも出してくれて、高い給与をもらえるかもしれない。逆にある企業では、私が働いた中小企業のように裁量労働制という名ではあるが、自由もなければ給与も低い企業だったりするかもしれない。

逆に月給制でありながらサービス残業が当たり前で給与が全く上がらないという企業もあれば、私が働いた商社のように、自由度も高く、残業もボーナスもしっかり出るような企業もあるだろう。

結局は裁量労働制だろうが月給制だろうが、企業ごとの文化によってすべて変わってくるのだ裁量労働制でもダメな会社はダメだし、月給制でもだめな会社はダメなのだ。

では労働者はどうすれば幸せになれるのか?簡単なことだ、嫌なら他の会社に移ること、これを当たり前に行うことだ。おかしいな、嫌だなと思いながらも働いている人も多いだろう。他に転職できるのかわからない、変化することのほうがリスキーに感じるというのもよく分かる。

とは言え嫌なら他の会社に移ること、これがより簡単になっていけば行くほど労働者としてありがたい状況になることはよくわかるだろう。ある会社に行ってダメだったら次の会社、そしてまた次の会社に行き自分の「天職」と思えるところを見つける。そうすれば多くの労働者は幸せになる。

もちろん今のほうがいいという人もいる。何もしないで高い給与をもらっている大企業の窓際社員もいる。ただ、日本の労働者の全体最適を考えると、やはり自分自身がいいと思う職場を探すために、嫌なら辞めて次に行くということを促進することこそ、労働者にとってプラスだ。

本当の働き方改革は転職を容易にすることではなかろうか。