ナイスミドルになりたい~松本孝行のブログ~

教育とか雇用とかの社会問題、後は趣味のマンガを中心にしたテーマで書いてます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

【感想文】小辻節三以外にも歴史に埋もれた偉大な功労者はたくさんいるはずだ

命のビザを繋いだ男 小辻節三とユダヤ難民

命のビザを繋いだ男 小辻節三とユダヤ難民

 

命のビザをご存知だろうか?杉原千畝、日本のシンドラーと言われる人がユダヤ人にたくさんの渡航ビザを発給し、ユダヤ人の多くが日本にやってきた。杉原千畝によって多くのユダヤ人が救われたという話は近年になって有名な話になった。

実は杉原千畝が発給した命のビザで日本にやってきたユダヤ人たちを支援した日本人がいたのだ。多くの日本人がユダヤ人を助けたが、その中でも小辻節三はユダヤ教に改宗し、ユダヤ人としてエルサレムに埋葬されるほどの人だった。

ユダヤ人を直接・間接的に助けた小辻節三

小辻節三はアラブに関しての研究からユダヤに関する研究を行う学者だった。ヘブライ語を学び、ナチスドイツが行うユダヤ人虐殺について公然と反対していた人物だった。日本でユダヤ人に関しての正しい認識をしてもらえるように本を出版するなど、危ない橋も渡っていた。

最も小辻節三が感謝されているのは神戸にやってきたユダヤ人たちのビザを期限延長させたことだろう。杉原千畝の話は有名になったが、ビザを発給して日本に逃れたというユダヤ人がその後どうなったか?というのはあまり知られていない。シンドラーのリストもそうだが、ラストはロシア軍に保護されるが、その後のことは語られていない。

確かにシンドラーも杉原千畝もすごいのだが、ユダヤ人がナチスドイツから逃れるには更に終戦し、自分たちの故郷に戻るまで戦い続けないといけない。杉原千畝の命のビザからバトンをつなぎ、日本での生活を延長させたのが小辻節三だったのだ。そしてその後ユダヤ人の多くが上海に行き、最終的には故郷に戻れたようだ。

小辻節三のような活動は杉原千畝の活躍に比べると、地味に見えるかもしれない。しかしこのように歴史では光を浴びていないが、非常に重要なことをやってのけた人物というのはまだまだたくさんいるのだろう。そして粛々と正義に基づいた行動をやってのけた人は、後世の人々が発見してくれるのではないかと思う。

多くの人達がバトンをつなぎ、今があるというのを教えてくれるいい本だった。

命のビザを繋いだ男 小辻節三とユダヤ難民

命のビザを繋いだ男 小辻節三とユダヤ難民